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小さいころ過ごした 長野の、山あいの村。
道ゆくと さまざまな草花に 鳥の声、 虫に石ころ。
こころ打つ何かに出会っては 持ち帰ることしばしば。
夏のころには ナデシコが道をうめる。 凛とした桃色の花を 小さなてのひらで手折る。
ある夜は ビンいっぱいのホタルを蚊帳にはなった。 幻燈のような一夜。
白樺のそばのちょうちょの亡骸。 おそるゝ青々とした鱗粉にふれる。 あのころ、一番焦がれた ミヤマカラスアゲハ。
いまもあの、桃色の花を ブローチのように、ぷちんと留め くらしている そんな気がする。
22:35 日々のこと | 固定リンク Tweet
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